検査
バセドウ病を診断するためには、症状の確認、血液検査、場合によってアイソトープ検査を行います。また超音波検査も行い、併存する病気がないかなど確認します。甲状腺ホルモン高値のため心臓に負担がかかることがあるため、胸部レントゲン検査や心電図を行うこともあります。
- (1)血液検査
- 甲状腺ホルモン(FT3、FT4)の上昇、甲状腺刺激ホルモン(TSH)の低値、抗TSHレセプター抗体(TRAb)の高値などが認められます。
- (2)アイソトープ検査
- 血液検査でTRAbが正常~軽度高値等の場合は、この検査で診断を確定する必要があります。放射性ヨウ素やテクネシウムは甲状腺に取り込まれる性質がありますので、バセドウ病のようにホルモン産生過剰の場合は取り込み率が高くなります。
- (3)超音波検査
- 甲状腺の大きさやしこりの有無を確認します。
- (4)心電図、胸部レントゲン検査
- 甲状腺機能亢進状態のときに起こりうる不整脈や心不全の有無を確認します。
アイソトープ検査時の注意
- 放射性ヨウ素を用いる検査では、検査の7日前からヨウ素の多い食品の制限が必要です。
- 放射性物質線を使用しますので、妊娠中の方は検査をしません。また授乳中の方は、半減期※の短い核種であるアイソトープ(123I)で検査を行いますが、検査日含めて3日間授乳を中止する必要があります。
くわしくは検査時にご説明します。
※半減期・・・体内の放射性物質が半分になるまでの時間